日記

ポルノグラフィティとジャンプとアドベンチャーゲームとお笑いで生きています。ツイッターに書きづらいことを書く予定です。

2022年8月10日のカフェイレ書き起こし

2022年8月10日のカフェイレから、アルバム『暁』への質問に晴一と昭仁が答えた部分を書き起こしました。例によって敬称略。投稿者のラジオネームも伏せてます。存じ上げないスタッフの名前は漢字にして間違ってたらあれなのでカタカナ表記にしました。

 

ここから書き起こし

 

晴一:早速届いているメッセージを今浪君から、
今浪:じゃあ紹介させてもらいます!まずは○○さん。「今回、『暁』や『バトロワ・ゲームズ』のような楽曲…、作曲は、アレンジャーさんにトラックを作って頂いてから、メロディーをのせていくという初めての試みだったそうですが、具体的にどうのような制作過程だったのでしょうか。素敵な楽曲が作られていった経緯を詳しく知りたいです」と。
昭仁:ほう、なるほど。
晴一:どうぞ。
昭仁:そうですね、まず、えっと「バトロワ・ゲームズ」の方を、えー、やったんですよ。んで、えー、そん時は、アルバムいついつここに出しましょうねって決まってるわけじゃなく、結構、なんか、ふわーっとした時期に「なんか新しいこと出来んかなー」と思って思いついてー、トオミ君の作る、作るっていうか、施すアレンジがいつも凄く、こう、最先端で、凄く色んなこと出来るじゃんか? まぁそんな彼が、トラックを作ってくれたら凄くポルノ的には新しいものが出来るかなーみたいな感じで、ま、試しにちょっと、逆になんか、出口が決まってなかったから、いついつまでにリリースとか決まってないから出来るかなと思って、トオミ君に振って、俺が今好きなものとか、ポルノとしてあんまりやってない、ちょっとブラックミュージックが入ったような、シティポップが入ったような、えー、そういうものをリファレンスとして、10曲ぐらい、トオミ君に振って、んで、トオミ君結構すぐ、返してくれて、でもそのトラックを聴いたらかっこいんだけど、まるでキメとかいっぱいあるじゃん、「バトロワ・ゲームズ」。
晴一:うん、ある。
昭仁:でも自分がそんなトラックにメロディーをつけるのが初めてだから、はじめすっごい苦労した。このキメがある中にどうやって俺メロディー作るんだみたいな、でもそれを、ずっと、結構ね、塩漬け期間一か月くらいあったんだけど、で、ふと!なんか久しぶりにそのデータを見て、聴いて、ちょっと思うがままにやってみようと思って、それもシンセメロでこう弾きながらじゃなくて、もうマイクここに持って、適当にふんふん歌ってみて、やってみよう!って思ったらなんか、始め多分平歌が出てきたんかな。ちょっと、低音部の平歌みたいな出てきて、「あ、これならいけそうだなー」。で、そこに、オクターブの上のファルセットとか重ねたら「あーなんかかっこいい!」。だからそんな感じで進んだ、進めて最後まで行ったような気はするんですが。
晴一:なぁるほど
昭仁:そっからまぁ、このやり方良いなーと思って、一つの、あのー、新しい弾になるなーと思ったから、えー、最後の「暁」を作るときは、まぁテーマとして、えー、ポルノらしい、マイナーコードの、えー、調で、えーBPMが結構速い曲? これを、まぁ勝手知ったるtasukuくんが、トラックを作ってくれたらまた、新しいものが出来るんじゃないかなーと思ってその方式でtasukuくんに振って作ったって感じです。はい。
晴一:なるほど。まぁ、トラック、その、ラッパーの人たちはトラックから作っていくみたいなことはよくあって、まぁ、我々のジャンルではなかなか、あるようなないような感じですけど、
昭仁:うん。
晴一:まぁ、そういう、感じなんですね。
昭仁:うん、面白いっすよ、このやり方は。
晴一:…はい!
今浪;今後もあるかもしらんということですね。
昭仁:今後もあるかもしれないです、はい。

 

今浪:続きまして、××さん「以前カフェイン11にもにゅそでの2人がゲストにいらした時、晴一君が、新しいアルバムには韻を踏んだ曲にも挑戦していると仰っていましたが、その曲は『暁』だと確信していますが、間違いないでしょうか。韻について、昭仁さんからも要望などはあったでしょうか」と。
晴一:まー--、そう、あの韻が、そうそう「暁」でやってみて、その、効果的になっているかはよく分かんないけども、韻を踏んでみるという縛りを自分で作ったから、出てくる言葉とか、流れとかがあるから、まぁそれはそれで、今後やってみたいかどうかはともかくとして、挑戦してみました。
昭仁:要望はなんもしてないですよ。
今浪:あ、そうなんですね(笑)。もう、上がってきた歌詞をじゃあそのまま。
昭仁:そうそうそうそう。でもなんか、その新藤の言う、その逆に縛りがあるからこそ発想がっていうのはなんか面白いなと思って。逆に縛りがあるからしんどいんかなって思ったら、逆に、その縛りがあるから、そういう、母音がそうだったらそうしかはめれないからこの言葉だよねっていう、逆に、制限できるというか自分で。ねぇ?選びやすくなるのかなっていったら面白いねそれはそれで。
晴一:結構丁寧に韻踏んでるやつを初めて書いてみて、まずこう、スタッフに送るわけでしょ。で、誰も、本当はこう、反応してほしいわけよ。
今浪:「お!お!」って(笑)
晴一:「晴一さん韻踏んでますね!」くらいの……。歌入れまで、あれ、みんな気づいてた?(笑)
今浪:(笑)
晴一:気付いてなかったろう? 俺の韻が下手くそなのかなぁと思って、
今浪:(笑)
晴一:ということもありましたけれども。
今浪:それは、リアクション欲しいですよねぇ(笑)
晴一:そうです、「お!踏んできましたねぇ」もなく……。……はい。

 

今浪:続きまして、△△さん「今回、ミュージックビデオが、アニメーションが、アニメーション・演技が多い気がしますが、これはまた何かの狙いや新しい取り組みだったのでしょうか」と。
晴一:「悪霊少女」が、
今浪:そうでしたね。
晴一:アニメーションかな。あのー、今回はだから吉田元監督っていう、まぁ若い監督が、中心になってくれてぇ、世界各国のクリエイターに、直接オファーしたり、まぁ知り合いの人もいたんじゃろうけど、直接オファーして、「この曲やってくれんかこの曲やってくれんか」で、元監督が、あのー、まとめて、でこのアニメも元監督の、あのー、アイディアじゃないかな。アイディア、いや絶対アイディアなんだけど。
昭仁:あの監督が、なんだろうな、凄くエネルギッシュで。色んな、あれ、アパレルの方もやってるんだよね。多分そういう。まぁアパレルやるってことは、その、最先端のぉ、映像だとか、その、「今これが来てる」みたいなことのもう、なんだろな、先端に行ってる人だから、だからその、そこをもう信じた。ほんとに、彼のエネルギーを。だから決断も早いしぃ彼は。その代わり説明もすげぇ長いけど。
晴一:長い。
昭仁:はははは(笑)
晴一:ZOOM会議で、
昭仁:はははは(笑)
晴一:いやぁもう、情熱を伝えてくれようとしてるんだけど、も~
昭仁:説明は長かった(笑)。でもちゃんとそんだけストーリーをそんだけ立てれてぇ、15曲なら15曲分のなんかその、説明を全部「これはこうこうこうでこうだからこう」みたいなことを、全部熱量を持ってくれて、喋ってくれるから、逆にそこまで、の人、クリエイターはね、なんていうの、信頼しきってもう、「監督任せるよ」と。俺たちはその、あのある意味監督が思ってるイメージにちゃんと沿えるように、えー、演じるというか、こう~、「やるだけだ!」みたいな感じで。やっぱそういうエネルギーのある人と、ね、やると、なんかこう導かれるもんがあって、ねぇ、新しいもんが生まれるというか、僕らもやりやすいっすよね。
晴一:今回だから、コンテンポラリーダンスが多かったりもするんだけど、「証言」もそうだし「暁」もそうだけど、ま、確かにぃ!コンテンポラリーダンスって親切じゃないっていうか。当たり前だけど。親切じゃないからコンテンポラリーなんだけどぉ。まぁ、じゃが、「証言」のPV見て「これ、これ、どういう意味?」って多分ちょっとまずとっつきにくかったりすると思うんだけど、やっぱあのエネルギーなんだよね。
昭仁:そうだね。
晴一:エネルギーを、映してんだよ。あの曲に通ずるエネルギーを映してるから、それはそれでそういうものを受け取って、ほしいなぁ。その、分かりやすかったら良いってもんじゃないからぁ。
昭仁:まぁあの、踊ってくれてる彼女?えー、一人の、名前が今分かんないけど、一人の向こうの、そのコンテンポラリーダンスでぇ、バズってる彼女だよね。その元監督が見つけて、オファーをして、ちゃんと「証言」の歌詞も、ポルノグラフィティっていうものの説明もちゃんと添えて、じゃあ、その歌詞をフランス語に変えて、なんか翻訳して、ちゃんとその意味も彼女たちが考えてくれたうえでのコンテンポラリーダンスだからねぇ。だからそのやっぱエネルギーだよね。
晴一:でもあのPV見ててねぇ、フランス人の、まぁあの彼女もそうだし、その、出てる髭のお兄ちゃんとかもそうだけど、やっぱ、なんかお洒落なんよね。フランスってねぇ。
今浪:(笑)
昭仁:お洒落なんよなぁ。
晴一:普段どういう生活しとるんじゃろう。
昭仁:ほんまそうだわぁ。
晴一:洗濯機の、フィルターとか掃除しよんかなぁ?
今浪:ははは(笑)。それは日常モードで。
晴一:やってんのかなぁ。
昭仁:それはしとると思うけど別に(笑)
晴一:クロワッサンばっかり食べてるのかなぁ。
昭仁:いやクロワッサン食べてるしフィルターも掃除するじゃろう(笑)
晴一:するんかなぁ。なんかそんな私生活がねぇ、やっぱりあんまり、流石お洒落だなぁと思ったな。

今浪:アルバム楽曲にぃ、MVがついてる。今回割と。これって過去のアルバムにはなかった部分だったりもするじゃないですか。で、今回それあって、ライブでまた披露する時が来るとしたら、またそこらへんも考えますよね、きっとどうなるかなぁとかねぇファンたちも。
昭仁:あー、そうじゃろうね
晴一:あーそうですね。まぁあれは映像作品だから、まぁ、ライブとの親和性も高い気がするから、まぁなんか上手いこと入らないかなぁとは思ってはいますけど、昨日、ステージのアイディア出ししたぐらいだから、
今浪:まだまだ(笑)
晴一:これがね、これ置いちゃうと照明置けねぇなぁってオザキさんが頭抱えてた。
昭仁:なるほどね。まぁでも面白い試みよね、全部にアルバムの、
今浪:凄いなと思いました。
昭仁:なんか、今までどなたかがやってるのかなと思いきや、あんまり、あんまりっていうかやってないんだってね。
晴一:そりゃあお金かかりますから。
昭仁:そうそうそうそう。その辺は、
今浪:お金も時間も根気もかかりますよね。
昭仁:SONYさんが色々、ねぇ、頑張って、アイディア出してくれて、
晴一:もうPS5が売れてますから(笑)
今浪:はははははは(笑)
昭仁:そっから搾取してんの俺たち(笑)。うちらの家内制……あれじゃないの、うちらでやってるんじゃないんだ(笑)
晴一:PS5でもう、増産増産で頑張ってます(笑)

 

今浪:□□さん、「『メビウス』、そして『ナンバー』、ライブで演奏されていた時の(仮)の歌詞と変わっているので、その辺の経緯や詳しい話を聴いてみたいです」と。
晴一:変わってるかな。ちょっと、え?「ナンバー」は変わってる?変えたっけ。
昭仁:「ここはかつて」のとこが「ジェリービーンズ」になったりとか~、
晴一:あぁあぁ
昭仁:ちょこっと、ちょこっとやね。
晴一:まぁ多少、ちょっとポップに、そのーシンボリックなものを入れようとしたのと、
昭仁:「メビウス」は英語のところが
今浪:そうですそうです。
昭仁:「わかってんだ」に変わってたり。
晴一:そうそう、「Wasted Love」のは、仮歌にあったからぁ
昭仁:そうそうそう
晴一:昭仁の仮歌にあったのをそのままそこは使って、まぁそれでも良かったけど、なんかもうちょっと、なんかないかな~と思って探した感じかな。よう知っとるねぇ。あ、そうか。
昭仁:映像作品で出てるから。
晴一:あ、そうかそうか。
昭仁:みんな知ってるねぇ。
今浪:ブックレットも見たくなりますし。
昭仁:その辺のねぇ、リスナーの方のその辺の深掘りとか凄いよ今。まぁそれを今、最近よく言うけど、まぁエゴサなんかしてると、凄く深掘りして色々この、みんなが考えてくれてるのが、面白いなと思って。自分たちの出したものを、まぁ、昔っからしてくれてたんだと思うんだけど、その様子が分かるのが今、今の時代面白いなぁと思って。
晴一:曲名でこんな曲だっつって想像したり、
昭仁:想像したり。
晴一:ね、メッセージもらったけどね。
今浪:前回、はい。
昭仁:どっちが歌詞書いてんだとか、その論争だとか起こってたり、なんかね結構その辺が俺見てて面白い! なんか時代が、今の時代その辺のことがあらわになって、こうこっちが、発信したものの受け取り方みたいなことを、このぉ~、探っていきながら創作するって凄く面白いなぁと思って。
晴一:そんな深くないところもあるんだけどね。
今浪:ははは(笑)
昭仁:まぁそこも含めて、いやいやいや、
今浪:作った人よりも読み取り手の方が深く(笑)
昭仁:なんか、なんかすいませんみたいなところもあるんだけど(笑)
晴一:こっちの解釈の方が良いなぁみたいなことあるからねぇ。
昭仁:あるある。凄くある。みんなよぉ考えてくれてるで本当に。やぁありがたいよ本当にこんな、広げてくれてね。

 

今浪:えーこちら、ラジオの時にもちょろっと話してたんですが、〇〇さんからもらいました。「『暁』も殆どの曲にギターソロが入っていますが、『バトロワ・ゲームズ』は、ソロはなくていい派の(笑)、晴一さんのアレンジ前のイメージ通りでしたでしょうか」と。
晴一:「バトロワ・ゲームズ」ないんだっけ?
昭仁:ないない。「バトロワ・ゲームズ」はシンセソロだからね。
晴一:あ~そっかそっかそっか。まぁ良いシンセソロが入ってるからねぇ。いや~ええんよええんよみんな分け合っていこうよ、その、間奏は。
今浪:(笑)
晴一:別に。そらぁたまには、そのキーボードもやりたいよ。うねうねやりたいよやっぱり。知らんけど。
昭仁:うねうね(笑)。あれもだから~、もうオケが上がってきた時にそうだったから、まぁ別に俺もギターソロ入れてくれとも言わんし、それが時代を汲み取ってくれたのか、トオミくんのオケがもうそうだったから。あの、シンセソロが異様にかっこいいから、それはそれでまぁいいのかなぁみたいな。


今浪:で、その、トオミさんのことに関して言いますと、××さんからはこの「『バトロワ・ゲームズ』が2分46秒という、短いことがちょっと衝撃でした」と。
昭仁:そう。
晴一:へ~。
昭仁:そうなんですよ。
晴一:そんな短いんだ。
今浪:「これ最初から狙い通りだったんですか?」と。
昭仁:え~、俺はそういうオーダーはしてないけど、多分~、今のそういう世の中の~、どんどんどんどん、あれね、イントロもなかったんですよ。本当は。イントロの4小節もぉ、なく、いきなり歌から始まるっていうのでぇ、もっとコンパクト。で流石にそこ俺は古い人間かもしれんけど付けてくれって言って、付けたんだど。だからまぁ、いきなり歌に入るっていうこの時代のあの~、も感じながら作ってたのかな。まぁちょっとそこ俺は変えちゃったけど。2分47にねぇ、その情報量というか、しっかりこう詰め込めてるっていうのが、それはそれで素晴らしいよね。トオミくんの。


今浪:で、これで言うと、△△さんからは、その、ゲームのね、歌詞だったと思うんですけど、晴一君が書いたゲームの歌詞になりますが「これはゲームの曲という、歌詞にしてくださいといったような、構想やオーダーなどは予めあったんでしょうか」と。
晴一:誰から?昭仁から?
昭仁:ない。
晴一:ないっす。
昭仁:一切ないっす。ほぼそげんなこと、この曲はこういうテーマでって言ったことないです。ほぼ、ほぼほぼ。
晴一:まぁなんか格闘シーンみたいな雰囲気があるじゃん。まぁオケから、あの~、感じるのは、どこか切迫、緊迫した感じ。
今浪:うん。
昭仁:キメがあってね。
晴一:そうそうそう。で、なんかないかなーつって思うと、まぁああいうバトロワゲーム、そのー、フォートナイトだー、あーなんね、荒野行動だー、まぁ色々あると思うんだけど、なんかその雰囲気があったから、それにした。次はねぇ、是非「信長の野望」で書いてみたい。
今浪:ははは(笑)。もうメロディーへのオーダーが、
昭仁:ゆっく~りした曲になりそうやな~。ほんまに。
晴一:1回書きたい。
昭仁:45分くらいの曲になるんじゃないかそれある意味。
晴一:もう今回、新しい信長の野望が難しくてね!
(しばし信長の野望トーク

 

今浪:□□さんから頂きました。「『メビウス』、質問です。殆どが平仮名の歌詞になっていましたが、今回、そういう風に表現しようと思った理由を教えて頂きたいです」と。結構多くの方からこれ頂きました。
晴一:うん、あー、まぁ、一つは、この番組でも~、あのー。この番組に来てくれる渡邊十絲子さんっていう、現代詩の作家の方に色々教えてもらったじゃん我々。
今浪:はい。
晴一:で、やっぱ詩っていうのは、その読まない詩もある。現代詩は。見るだけの詩もある。だから、どか、段組みとか、段組み?っていうのかな、ねぇ、あのー、でも表現出来る。だから、口に出してその意味を味わって楽しむ詩もあれば、「見て」とか、その、「段組みの画を見て」みたいなこともあるから、今回の場合はまぁ、あのー、そういう表記でもなんか楽しんでもらおうかなと思ったのがまず一つとぉ、まぁ、どっちかって言ったら、ちょっとこう、イメージ的にこう、まぁ、アレンジとかも、ちょっとこう、何て言うかなぁ、意識朦朧としてる感じ…(笑)
昭仁:はははは(笑)
晴一:なんか、
昭仁:まぁね、あるね。
晴一:なんかこう、ぐるぐる回ってる、
昭仁:ループミュージックだからねぇ
晴一:回ってる感じだとぉ、主人公がそういう雰囲気なら、まぁ……、みたいな空気感を出したかったって感じ。
昭仁:なんか、Twitterとかでざわついてたもんね。あのー、「平仮名で怖い!」つって。
今浪:はははは(笑)
昭仁:「どうなってんの!?」
今浪:ちょっと、別のパワーを生んできますからね。
昭仁:「なんか、怖いんだけど!」みたいな(笑)
今浪:はははは(笑)
昭仁:そんなんもあったりして。面白いよね~。そうやってねー、解釈がねー。いやでもこの「メビウス」は色々、ねぇ、あのまぁツアーでやっとったのもあるし、ツアーからもアレンジが変わってってってのもあって。でもなんかその~、それこそtasukuくんの力借りてね、俺が作ったデモなんて、なんだろうサンプルでギターのあの、あのギターのコード進行のサンプルを見つけたから、それはずっと、リズム作って、そのギターのサンプルのっけて、ただただループさせてぇ、俺そこにメロディーのっけただけで。そこにあんまり起承転結もなく、どこがサビ、まぁもちろんサビはあるんだけど、その、「これループミュージックでここサビどうやって作る、どうやって盛り上げるんだろう。tasukuくんなんとかやってみて」って言ったら、あんな見事に、なんか余計世界観がね、あのぉ、ここ、ここまで、なんかそれこそ朦朧としてる感じ(笑)、あんな感じになると思ってなくてぇ、やっぱ素晴らしいなぁ。あとはエンジニアのドイさんね。
晴一:あ~ありがたい
昭仁:このアルバムにおけるドイさんのこの~、ミックスって、もちろん、僕ら今凄まじいエンジニアさん達~、ねぇ、イマイさんもそうだし、ショウジロウさん(?)もそうだし、なんだけど、またドイさんのこの、最先端を行く、向こうの音楽を聴き倒して、掘り、掘って掘って掘って、細部まで知ってる、ドイさんにぃ、またこういう曲をやってもらえたってのは、またね~、凄く、ま、「カメレオン・レンズ」もそうですからね。
晴一:びっくりしたもん。俺別に、そういうトラックミュージックを、聴い、そんなに熱心に聴く方じゃないけど、「あ! これ知ってる、このキック! あ、海外のキックの音だ」って思ったもん。
昭仁:そうそうそうそう。あのね~、あの是非みんなドイさんのスタジオに行って聴いてほしいなと思う。
今浪:ははは(笑)
昭仁:めっちゃええ音だから~、あの低音が凄くてぇ!
今浪:聴ける環境が良いってのはちょっと贅沢ですね~。
昭仁:そうー、いやーだから僕、ドイさんの真似ばっかりしてます。その、家の、スピーカーの環境とか。
今浪:ふふふ(笑)
昭仁:最高ですよ。

 

今浪:続きまして、○○さん。「『ナンバー』『バトロワ・ゲームズ』『メビウス』の、各曲の歌詞に『赤い目』という歌詞が、使われていますが、これは意図してそうなったんでしょうか。その3曲を並べたのも意図したものだったんでしょうか。同じ『赤い目』、昭仁さんも歌うときに同じような気持ちで歌うのでしょうか」と。
昭仁:あー、「赤い目」って入ってんだ。
今浪:3つ。
昭仁:3曲。
今浪:狙い、だったんでしょうか。
晴一:うん、ふふふ(笑)
今浪:みんな早いですね、見つけるのがね(笑)
晴一:入っ、な~んだろう。確かにねぇ。知ってるよ。知ってるのは知ってる。けど~、その~、逆に、その仕込んだ~、「あ、こういうの共通してやろう」って言って使ったわけじゃなくて、
今浪:そうなんすねぇ
晴一:逆に何か、自分の中に、何かあるんじゃろうと思うんよ。その「赤い」だ「赤い目」だかな、分かんないけど、それはちょっと自分でも分からん。けど、何か、そっちの方が自分としては興味深いよね。何でこれ3つとも出てきて……。まぁウサギは赤い目じゃん。
今浪:はい、はい、そうですね。自然と。
晴一:でー、「メビウス」はまぁ、まぁまぁちょっとヤバめの状態じゃろうけぇ、……あらゆる意味でね。だからまぁ赤い目。もう1個なんだっけ。
今浪:「ナンバー」「バトロワ・ゲームズ」、そして「メビウス」ですね。
晴一:あ、「バトロワ・ゲームズ」は、あのー、あれやろ、徹夜しとるけぇじゃろ。
昭仁:あぁ。
今浪:だから、絵に描いてあるのは(?)3つとも違う「赤い目」ではあるんですけど、っていう。
昭仁:なるほど。
今浪:ねぇ?
昭仁:え~、全然気がつかんかったわ。
今浪:へへへへ(笑)
昭仁:なんか、なんかね、これ、残念に思うかもしれんけど、あのー、ボーカリスト、歌詞もらって、全部を理解して歌ってるわけじゃないからね。
今浪:(笑)
昭仁:色合いだけを受け止めて、「あぁこれは多分きっと失恋してるんだろうな」とか、「これは迷ってるんだろうな」とか。「これは混沌としてるんだろうな」ぐらいの~受け取り方で~、で、ツアーで歌ってて「あ、そういう意味だったのか!」とか。だって俺、この前「VS」の中に、あのー、あだち充先生の『MIX』?
晴一:『MIX』。
昭仁:の~、あのー、主人公、登場人物の名前が入ってるって、この前気が付いたもん。
今浪:あぁ~(笑)
昭仁:この前だよ。
今浪:えっとリリースされてどれくらい経ちましたっけ?
昭仁:2019年の、
今浪:はっはっはっは(笑)
昭仁:3年越しで気が付いた。それも、ファンの方のTwitterで、「あ、そうなんだ~!」つって(笑)
今浪:それは、説明がじゃあないんですね?晴一君の方から歌う前に。
昭仁:そうそうないからー、聴いたもん、新藤に。あのー、俺偶然かと思って、偶然としたら凄すぎると思って、
晴一:なんでよ(笑)。どんなんよ。
昭仁:「……入っとるって知ってた?」って言ったら、「おう、入れたからね」って言われて、
今浪:はははは(笑)
昭仁:あぁ、そうだったんだって。
晴一:そらそう。
昭仁:奇跡みたいなことが起きたんかと思ったら違っとったわ。
晴一:ふふ(笑)
昭仁:そうであってほしかった逆に。

 

今浪:そういう印象で行きますと、××さんからは、「『ナンバー』と『クラウド』について、世界観の繋がりはありますか」と。なんか感じているものがあるみたいで。えー、「『ナンバー』では数を失くし、『クラウド』では思い出を数えているように感じました」と。
晴一:あー-----、
昭仁:はははは(笑)
今浪:受け手の感覚なのか、
昭仁:面白いねぇ。よお深掘りしてくれてるなぁ。
晴一:あー-----、
昭仁:「深掘りしてくれてるなぁ」って言うたら駄目か。そうじゃないって言ってるようなもんだからな。
晴一:俺の歌詞って「数」よく出てくるよね? 数数えたり、足したり引いたり、
昭仁:指を折るとか。
晴一:あぁ指とか、なんか、
昭仁:指を折ってなんとかとか。
晴一:なんか、それも自分の中でなんかあるんだと思うけど、それを別に、もちろん、特にね、「メビウス」と「クラウド」だっけ?
今浪:「ナンバー」と「クラウド」。
晴一:「ナンバー」と「クラウド」を、なんか関連付けたつもりはないけど、いずれにせよ、「数」っていうのは、なんか、よく出てくるなぁとは、自分の中でも思うなー、うん。
昭仁:ふふふ(笑)
晴一:思うなー。
昭仁:(笑)

 

今浪:「証言」にも、質問来ていまーす。△△さん。「『証言』の2コーラス目のサビから、一番低いコーラスが聴こえましたが、あの声は昭仁さんの声でしょうか?晴一さんぽくも聴こえたので気になりました。語りかけているような声色で、とても耳に残っています」と。
昭仁:あー、あれはー
今浪:コーラスですね。
昭仁:俺かぁ。新藤が何かやったってあるかな今回。
晴一:ない。
昭仁:ないか。
晴一:ない。
昭仁:だから全部俺かなー。この、やっぱ江口君、江口亮君がアレンジなんだけど、江口君のコーラスワークってのもぉ、凄くてぇ。なんか、一見、オーソドックスなやり方ではなくて、「ここに入るんだったら、ここにも入れたらいいんじゃない?」とか、割と、その、箇所箇所で見たら凄い中途半端なところに入れるの。あのー、江口君って。「これでいいの?」つって。でもそれがミックスに仕上がってくると、絶妙な、効果になるというか、ただハーモニーが美しいだけじゃなくて、イメージとしての効果がぁ、こう、出て、広がる? その世界観が。そういうコーラスワークをするんだよね。江口君て。そこら辺がこの江口君天才たる所以というか。まぁあの、江口君のその後は、ミュージシャンのチョイス?
晴一:うん。
昭仁:えっと、ストリングスアレンジをしてくれた、友野美里さん、かな。友野ちゃんのー。この結構まだ若い女性の方なんだけど、彼女のやるストリングスアレンジが素晴らしくて。それこそ本当にまぁ自分がこう「証言」を作った時は、なんかこう、自分が昔、例えば洋楽とか聴いた時に、まぁ初めて日本の、えー、歌謡曲とかそういうもんじゃない、えー、言葉もよく分からない洋楽を聴いた時のー、このスケール感というか。そん時よく、何を言ってるかわからんから、頭の中で膨らんでいくでしょ、イメージだけ。「この人何歌ってるんだろう?」「世界の全てのことを歌ってるんじゃないんか」くらいの思ってた、そんな、感じのイメージで曲が作れたなと思う、凄く漠然とした言い方だけど。そんな感じでこう始まった曲作りだったんだけど、そこにまぁもちろん、江口君の、あの一筋縄ではいかんアレンジ? リズム、アプローチだとか。それはでもデモテープ上でしかなかったんだけど、本番に入ってるようなストリングスアレンジっていうのは最後の方に施されたんだけど。この友野さんのアレンジ、ストリングスアレンジがもう素晴らしくて!
晴一:これ、あの、そうなんじゃけど、江口君が凄い若い子連れて来るじゃん大体。
昭仁:うんうん。
晴一:ミュージシャン、ドラマーでも、よう、どこで見つけてきたんねみたいな。
昭仁:Shuntaもそうだしね。今うちらで叩いてくれてるShuntaも。
晴一:で、この、俺も、確かにそのストリングスアレンジが凄く良くて「ええよね~。この子どこで見つけてきたん」ぐらいの話をしたら、江口君は、あの、「メインとしてのストリングスアレンジは僕やってますから」つって。
昭仁:言ってたね。言ってたね。
晴一:強調してた(笑)
昭仁:そらそう。
今浪:大きなそりゃ仕事ですからね(笑)。大事な部分ですから(笑)
晴一:「俺だ」と。
昭仁:「僕やってますからね」つって(笑)。うん。そこは横取りされないよっていう。
今浪:はははは(笑)
昭仁:あーでもなんか、そこに、そのなんか、新しい、息吹を入れるんが上手というかぁ、江口君はまぁ長くやってくれてて、ポルノのことをね、凄く大事に思ってくれてるから、まぁ「悪霊少女」もそうだけど、なんかそういう、まぁ、アレンジャーさんの、プロデューサーさんのそんな力を借りてますようちらはね。はい。世界広げてもらってます。

 

書き起こし終わり