ロッキン備忘録その3
その3です。相変わらず演奏面に全然触れてないっすね。ライブレポというよりロッキン体験記ですからね。
○スピッツ
※スピッツはセトリ非公開とのこと。他の夏フェス等ライブイベントに参加予定でロッキン行ってない人がもしいたら注意してください。
・ポルノが終わり、またもファンの入れ替えが起こる。スピッツファンが意外と激しい。ポルノで疲労困憊とはいえスピッツもちゃんと見たかったのでまぁまぁ前の方でゆったりと。大ファンとは言えないもののスピッツも小学生のころからずっと好きなので初めて生で見れるのを楽しみにしていた。
・SEが流れた後に登場。ポルノが盛り上げた後とか関係なくマイペースに1曲目を披露。「海とピンク」という1stアルバムに入っている曲らしい。スピッツはフェスでもマイナーな曲ばんばんやるっていう話は聞いていたので想定通り。
・2曲目は「運命の人」。最初はマサムネ一人で弾いていたような。
・「暑いけど大丈夫ですか?いや、大丈夫ですかって聞かれても本当に大丈夫じゃない人は答えられないかもしれませんが…」と、イメージ通りな(?)MC。
・3曲目、4曲目は「メモリーズ・カスタム」と「コメット」。知ってる人と知らない人でかなり反応に差があったような気がする。前者に関しては「スピッツってこういう(激しめな?)曲あるんだ」と驚いている声がちらほら聞こえたような気がする。
・続いて5曲目は「空も飛べるはず」。この日沢山のヒット曲を聴いたけれども、この曲のイントロでの歓声というかどよめきはレベルが違った(ポルノは客観的にどうだったか分からんので除外するとして)。小学校の卒業式で歌った思い出もあったりするのでやはり嬉しい。
・曲フリもなにもなしで弾き始めた6曲目はまさかの「前前前世」。スピッツは夏フェスでカバー曲をやるってのも知ってたので何か今回もやるかなーとは思ってたもののこのチョイスは予想外。イントロでの客の困惑と歌いだしてからの盛り上がりが面白かった。このカバーにはベテランの余裕と遊び心を感じた。社会現象レベルの大ヒット曲を臆面もなくっていうのはアレだけど、飄々とやっちゃえるなんてスピッツくらいでは。マサムネが歌うとスピッツの曲になりますね。
・MC。「今度のアルバムに入る新曲を聴いてもらいました。…嘘です(笑)」、「夏フェスでは毎回カバーをやることにしてまして、去年はサカナクションの『新宝島』をやったんですけど、それが好評を頂きまして。『前前前世』、大変だったよね」と三輪さんに話を振ると「いや~大変だったよ!!テンポが速い!!」とハイテンションで話し始めたのでびっくり。それを受けて「『君も知らぬ君とジャレてくぁwせdr、あーもう!』ってなったね。口を早く動かすから老化防止の脳トレになったかもしれない(笑)」とマサムネ。
・「『前前前世』終わってもう全部終わった気になったけど、まだやります。スピッツもこの夏のメモリーの一ページに加えてもらえたら嬉しいです。続いては比較的新しめの曲を」と、「優しいあの子」へ。
・続く「トンガリ'95」から「8823」。スピッツでは「8823」が一番嬉しかった。もちろん発売当時から知っていたわけではないが、スピッツの昔のアルバムを漁って聴いていた時期に「スピッツにこんなロックでかっこいい曲があったのか!」と驚いて好きになった曲なので思い入れがそれなりに深い。「君を不幸にできるのは宇宙でただ一人だけ」。
・続いて「涙がキラリ☆」。やはりこの曲も歓声が大きい。曲が終わると「ありがとうございました。スピッツでした。」と最後までマイペースにはけていった。ラスト一曲ですとか言わずに始めていたので、「えっ、もう終わり!?」って感じのリアクションが大きかった。
・生のスピッツは、マサムネはイメージ通りだったが、ベースの田村さんが激しく動き回りながら弾いていたのと、ドラムの﨑山さんが終始楽しそうに笑顔で叩いていたのが印象的だった。
・風と日陰が出てきてちょっと涼しい中で、というシチュエーションはスピッツにぴったりだったと思う。
○移動~Creepy Nuts~帰宅
・スピッツが終わると大量に人がはける。次のDragon Ashはどう考えてもエレカシポルノスピッツとはファン層が違うしまぁそりゃそうだ。大体の人はフジファブリックに移動したのでは。
・クロークの荷物を回収して、サウンドオブフォレストへ。ここで初めてグラス以外のステージ。陽も沈んだ後の森の中なので当然涼しい。
・クリーピーは友達に連れられて。ヒップホップは普段全く聴かないジャンルなので拒否感があったらどうしようと心配していたものの、「夜ふかしの歌」とか「合法的トビカタノススメ」なんかは普通に好きな感じ。逆に「生業」とかはよくわかんなかった。
・R-指定のMCが熱くて真面目でびっくり。ロックフェスにヒップホップの僕らがトリでステージをやることの意味とか、バラエティ露出とかラジオをやってるとヒップホップ界隈からやっかみを受けることもあるけど、俺がラップが一番上手ければ関係ないんだ、みたいな。ゴッドタンの感じはほとんど出てなかった。
・満員のフォレストが縦ノリで盛り上がる様を見て、さっきまでのグラスステージとは全く別のフェスなんじゃねぇかこれと思った。まじで。別種の盛り上がりを客観的に見るとこんな感じなのねと。悪い意味じゃなくね。たぶんクリーピーファンが変な踊り見たらこう思うんだろうなと。
・DJプレイは文句なくかっこよかった。趣味でDJをやっている従兄弟がいるのでこういうのには馴染みがある。
・総じて、「あれ、意外と聴けちゃったぞ?」という印象。みんな一昔前は日本語ラップなんてださいっつって馬鹿にしてたのに急にフリースタイルダンジョンとか見始めてディスり合いなんかしちゃっていつのまにか日本語ラップダサいっていうスタンスの方がだせぇからなみたいな風潮が出来上がってでもんなこと言われても俺は日本語ラップ全然好みじゃねぇんだよしょうがないだろおいおいって思ってたらベボベのこいちゃんも新譜でゴリゴリのラップ入れちゃってっていう世の中の変化に全然ついていけてなかったんですけど、「あれ、意外と聴けちゃったぞ?」です、本当に。まぁなに、結局僕の中での基準は「かっこいいかかっこよくないか」です。The Cutのライムスターはかっこいいから聴けるけど、クチビル・ディテクティブの呂布はファンには申し訳ないがぜんっぜんかっこよくないので聴けない。そんな感じ。クリーピーは聴けちゃったので気に入った何曲かは音源買ってもいいかもしれない。
・クリーピーのアンコールが終わり、レイクステージのTKの歌声を聴きながら会場を出る。ステージごとの終了時間がずらしてあるのと、帰りのバスが途切れなくどんどん来てくれるおかげで帰りもスムーズ。バス列に並んでいる途中にレイクかグラスの花火も見れた。
○まとめ
・普段昭仁歌上手いなぁとばかり言っているけど、グラスやるレベルのバンドとなると流石にどこも歌が上手い。歌や演奏力、盛り上げ方が上手いのは前提で、バンドごとのカラーの違いを楽しめた。贅沢。東京ドームの前哨戦なんて気構えで行くには豪華すぎた。
・一回体験したことで夏フェスへの偏見も消え、楽しみ方も分かったので、機会があればまた参加するのもやぶさかではないなと思った。ただ、初めてのフェスでこんな理想的なタイムテーブルで目当てのバンドを全部見れてしまったので、次回以降参加のハードルはめちゃくちゃ高くなってしまった。とはいえ、この夏フェスの感じであれば、そこで初めて見る人たちでも楽しめるかもしれないとも。